東京サラブレッドクラブ23年産募集馬出資検討 血統版 栗東入厩予定 牝馬

出資検討

ここまで3回にわたり東京サラブレッドクラブの2023年産募集について血統面から印象をまとめてきましたが、4回目の今回は栗東入厩予定の牝馬について検討していきます。

予定では今週末くらいにはカタログが届くはずなので、それまでに字面だけでも一通り目を通すことでスムーズに出資馬選びに役立てれば良いなと思っています。

↓栗東入厩予定牡馬の記事はこちら↓

当ブログにおける分析記事は、私ゴリたか君の個人的な主観をもとに記事にしたものであり、成果の保証はできません。馬券の購入や一口募集馬への出資等はご自身の判断にてお願いいたします。 また、読者の皆さまにとって望まない表現が出てくる可能性もございますが、予めご了承ください。

ラインナップ

ダンシングラグズの23

3月23日生/ノーザンファーム生産

預託厩舎 福永祐一厩舎

父コントレイルに米G IアルシバイアディーズSを勝った実績がる母ダンシングラグズの配合。ダンシングラグズの産駒はルージュシュエットが未勝利戦を勝ち上がってます。

血統表を見てみると、Storm Cat 5×3とNorthern Dancer 5×5のクロスがあります。

牝系も優秀で、曽祖母のジュウェルプリンセスはBCディスタフ等G I4勝。祖母のホームコートからはアムステルダムSを勝ったクードグラスもでています。また、従兄弟にはGⅢ根岸Sを制したエンペラーワケアがいるなど近親に活躍している馬が多いファミリーに属しています。

字面からの第一印象としては、三冠馬コントレイルに良血馬の母と抜け目のない配合でかなり人気しそうなイメージを持ちます。

シックスイスの23

4月24日生/信岡牧場生産

預託厩舎 昆貢厩舎

父キタサンブラックに亜で重賞など8勝したシックスイスの配合。

母としては東サラから募集されたキズナ産駒のルージュレベッカが新馬勝ちをしていますが、ディープインパクトやドゥラメンテといった一流種牡馬との配合で産まれた産駒がパッとしていないところが気になるところ。

血統表を見ると、Halo 4×5とMr. Prospector 4×5、Lyphard 5×5のクロスを持っています。

牝系は亜で活躍馬を出しているファミリー。アルゼンチン1000ギニーを制した曾祖母のヌメラリアからは、フィルベルトレレナ大賞典で勝ったリアルナンバーが出ており、日本ではリアルナンバー産駒のウィキウィキから日本ダービー馬のマカヒキが出ています。

血統からの第一印象は、良血馬の割に兄弟の実績がパッとしない馬が多く、この募集価格を出して出資するのは結構リスキーなイメージがあります。ただこれだけの良血馬ですから、馬体等見て評価が一変することは十分に考えられます。

インデリブルの23

2月22日生/社台ファーム生産

預託厩舎 友道康夫厩舎

父エピファネイアに母は米2・3歳牡馬チャンピオンのEssential Qualityの半姉インデリブルの配合。インデリブルの産駒はエッセンシャルワンが新馬戦5着実績があります。

母系を見るとダートで走っていますが、父エピファネイアのインデリブルは芝とダートどちらに向いているかは少し判断に迷います。そのあたりは馬体を見てからの判断になりますが、芝・ダートどちらでも走りそうなイメージはあります。

クロスはSeattle Slewの5×5のみ。

牝系は米で優秀な成績を収めており、曽祖母のContriveからは米BCジュヴェナイルフィリーズなど制したFolkloreがでており、祖母のDelightful Qualityは米GⅢベドーロージズHで3着実績があるほか、米BCジュベナイルやベルモントSなどGⅠ4勝しているEssential Qualityを輩出しています。

かなりの良血馬ですが、父エピファネイアをどう捉えるかが難しいところ。ダート系の種牡馬であればかなり魅力的なところですが。ただ、エピファネイアのパワフルさとアメリカ由来のスピードが上手く噛み合えば芝でも大活躍しそうな気もします。

レッドルレーヴの23

2月9日生/社台ファーム生産

預託厩舎 中内田充正厩舎

父エピファネイアにGⅢフラワーC2着実績があるレッドルレーヴの配合。レッドルレーヴの23が初仔になります。

適性は芝でクラシック路線を意識しているような印象を持ちます。

血統表を見ると、クロスはサンデーサイレンスの4×4のみ。また、成功例が多いエピカメサンデーに近い血統構成になっています。

牝系は名牝ダイナカールの一族で、日本でかなりの良績を残しているファミリーに属しています。曽祖母エアグルーヴはオークスなどGⅠ2勝で母としてもアドマイヤグルーヴやルーラーシップを輩出。アドマイヤグルーヴからはドゥラメンテが出ているなど、活躍馬を挙げればきりが無いほどです。

叔父のレッドモンレーヴはGⅡ京王杯スプリングSを勝っていますし活力も十分です。

字面は満点に近いレッドルレーヴの23。募集価格は高額でしょうけど、馬体や歩様、測尺全て揃っていれば頑張って出資してみたい良血馬です。

レッドリヴェールの23

4月3日生/社台ファーム生産

預託厩舎 須貝尚介厩舎

父ロードカナロアに母は阪神JFを制し桜花賞も2着の実績馬レッドリヴェールの配合。レッドリヴェールの母としての実績を見ると、モーリスとの産駒レッドジーニアルが勝ち上がっているくらいで、他の産駒は正直期待ほど走っていない印象。

父にロードカナロアを迎え、恐らく芝マイルくらいに適性があるのでは無いかと思っています。

クロスはNorthern Dancerの5×4のみ。

近親では勝ち上がる馬が多いファミリーに属していますが、肝心のレッドリヴェールからは期待ほどの産駒がでていないのが引っかかる点。

実績馬の産駒で魅力的ではありますが、半兄や半姉の成績を見てしまうと、ややリスクは高めな印象が拭えません。馬体と測尺が相当良ければとは思いますがどうでしょうか。

ヴェニュセマースの23

2月13日生/坂東牧場生産

預託厩舎 武幸四郎厩舎

父サートゥルナーリアに名古屋で2着が最高位の母ヴェニュセマースの配合。ヴェニュセマースの23が初仔です。

父がサートゥルナーリアですから、芝の2000mくらいに適性がありそうな印象をもちます。

血統表を見てみると、母はサンデーサイレンスやキングカメハメハなどを持っていないのでサートゥルナーリアとの配合は魅力的です。クロスはDanzigの4×5とIrish Riverの5×5、Northern Dancerの5×5のクロスを持っています。

牝系は優秀で、曽祖母のWedding Bouquetは米GⅢモンローヴィアHや愛GⅢパークSを勝っており、叔母には全欧最優秀古馬のムーンライトクラウドがいます。

母の現役時代の成績はイマイチですが、日本の適性がある血統が凝縮されたサートゥルナーリアとの配合は魅力的です。ややリスキーではありますが、活躍を期待してしまう一頭です。

ダーヌビウスの23

3月12日生/三嶋牧場生産

預託厩舎 上村洋行厩舎

父モーリスに母は新馬戦8着が最高位のダーヌビウスの配合。ダーヌビウスの産駒はまだデビューしていません。

父モーリスと母父キングカメハメハの組み合わせからは新潟記念を勝ったノッキングポイントが出ていますが、本馬も同じようなイメージがあるので適性は芝2000くらいが良さそうだと思っています。

血統表を見てみるとサンデーサイレンスの4×4とDanzigの5×5のクロスを持っています。

牝系は優秀で、4代母のCal Norma’s Ladyはダービー馬ロジャーバローズの祖母にあたり、曽祖母のドナブリーニからは牝馬三冠馬のジェンティルドンナが出ています。祖母のドナウブルーも京都牝馬SなどGⅢ2勝の実績がある魅力的なファミリーに属します。

ゴリたか君の評価としては、魅力的なファミリーに属してはいますが、どうしても母自身の実績が乏しいところが引っかかるので低めの評価にしています。

ヴィルトゥースの23

2月18日生/ノーザンファーム生産

預託厩舎 池江泰寿厩舎

父ドレフォンに母は芝1800で新馬勝ちしているヴィルトゥースの配合。ヴィルトゥースの23が初仔になります。

母の実績から、恐らくヴィルトゥースの23も芝の1800前後に適性がありそうと見ています。

クロスはAlydarの4×5とLyphardの5×5を持っています。

牝系は非常に優秀で、曽祖母のCal Norma’s Ladyはロジャーバローズの祖母にあたり、祖母のドナブリーニからは牝馬三冠馬のジェンティルドンナが出ています。また、ジェンティルドンナからはエリザベス女王杯を勝ったジラルディーナが出ており、ヴィルトゥースの23とは従姉妹にあたります。

かなりの良血馬で字面からは不安なポイントも無く、かなり魅力的な一頭です。馬体と募集価格次第では出資候補の上位にきそうです。

レッドベレーザの23

2月9日生/三嶋牧場生産

預託厩舎 辻野泰之厩舎

父レイデオロに芝短距離2勝のレッドベレーザが母の配合。レッドベレーザはGⅢファンタジーSで5着に入った実績もあります。レッドベレーザの産駒はこのレッドベレーザの23が初仔です。

血統表を見てみると、ウインドインハーヘア 4×3とMr. Prospector 4×5×5のクロスがあります。

記事を書いている時点では、この父レイデオロと母父ディープインパクトの組み合わせから活躍していると言える馬はまだ出ていませんが、興味深い配合ではあります。

曽祖母Catchascatchcanはヨークシャーオークスなど英で4勝を挙げており、デビューしている叔父叔母も全て勝ち上がっているなど優秀なファミリーに属します。

血統は申し分無いですし、父レイデオロがどうかといったところがありますが決して悪い種牡馬ではないと思うので、馬体次第では十分出資候補になりうる一頭だと思います。

エクセレントデザインの23

4月7日生/オカモトファーム生産

預託厩舎 斉藤崇史厩舎

父シルバーステートに豪産の母エクセレントデザインの配合。母エクセレントデザインの産駒では2頭がデビューしていますが、記事を書いている現在は2頭とも勝ち上がれていません。

父はシルバーステート産駒なので恐らく芝に適性がある気がしますが、半兄のレッドスフェーンはダートのほうが良績なのでもしかしたらダート向きの可能性もあると思っています。

血統表を見るとクロスが多く、ディンヒルの3×5とHail to Reasonの5×5、Highclereの5×5とNorthern Dancerの5×5があります。

牝系はクロスも入っているHighclereのファミリーに属しており、Highclereなんと言ってもディープインパクトやブラックタイドを輩出したウインドインハーヘアの祖母にあたります。

エクセレントデザインの近親では、叔母のNimaleeが豪GⅠクイーンオブザターフを制しています。

字面からは良さそうな印象はあるものの、半姉と半兄の成績をみるとややリスキーな感じが否めません。

ジョンブリアンの23

2月14日生/社台ファーム生産

預託厩舎 小林真也厩舎

父ナダルに芝短距離で2勝したジョンブリアンが母の配合。ジョンブリアンの産駒はシトリンクォーツがデビューしていますが、成績はパッとしません。

父ナダルの傾向はまだ掴めませんが、母の実績から適性は芝の短距離かもしれないと考えています。

血統表を見てみると、クロスはMr. Prospectorの5×5×5があります。

牝系は優秀で、祖母シェンクは伊1000ギニーを制しており、産駒にはマルカシェンク、ザレマ、ガリバルディといずれもマイル重賞を勝った実績馬を輩出。スピードがありそうなファミリーに属しています。

近親の活躍もあり、面白そうな一頭だと思います。半姉の成績が結構気になりますが、血統的にだいぶ違う父なので、ナダルが父の本馬は別と考えても良い気がします。

エターナルディーバの23

3月26日生/辻牧場生産

預託厩舎 田中克典厩舎

父クリソベリルに母はダート1800mで1勝のエターナルディーバ。母の産駒にはミラクルメイキングがいますが、未だデビュー前で実績はありません。

父クリソベリルにダートで実績のある母の組み合わせですから、ダートが主戦場になると考えています。

血統表を見ると、Kingmamboの4×3とサンデーサイレンスの3×4、Nureyevの4×5クロスを持っています。

牝系は日本のダートで活躍している馬が多く、曽祖母のパーソナルレジェンドからは東京大賞典を勝ったローマンレジェンドが出ており、祖母のミラクルレジェンドはエンプレス杯など重賞4勝。叔父のグレートタイムはジャパンダートダービー3着と、活力十分なファミリーに属しています。

第一印象としては、ダートで活躍しているファミリーで父クリソベリルの配合ですから、コンセプトがハッキリしていて好印象です。馬体を見る際も、ダートでしっかり走れそうな感じであればかなり楽しみな馬だと思います。

レッドアトゥの23

2月7日生/奥山ファーム生産

預託厩舎 四位洋文厩舎

父クリソベリルに母はダート1800mで5勝したレッドアトゥの配合。レッドアトゥの産駒ではルージュピルエットがデビューしており、未だ勝ち上がれていないものの、ここまで4戦して全て掲示板に入っているので悪い印象はありません。

ダートで実績のある母に父クリソベリルですから、ダートに適性があると考えています。

血統表を見てみると、Haloの4×5とSadler’s Wellsの5×4、Northern Dancerの5×5にMr. Prospectorの5×5のクロスを持っています。

牝系はバラード牝系で、4代母のAngelic Songからのファミリーからはダノンバラードなど活躍馬が多数輩出されています。祖母ブレンダからは重賞馬は出ていませんが、勝ち上がる馬も多く活力十分なファミリーに属していると思います。

母のレッドアトゥは火災事故で亡くなり、レッドアトゥの23が最後の産駒になります。字面からはダート路線でしっかり実績を残せる気がするので、出資するかどうかは別として活躍が気になる一頭です。

レッドクラウディアの23

1月29日生/ノーザンファーム生産

預託厩舎 橋口慎介厩舎

父ミスターメロディに母はGⅢクイーン賞を勝っているレッドクラウディアの配合。レッドクラウディアの産駒は、記事を書いている現在で、デビューした4頭中3頭が勝ち上がっています。

父はミスターメロディですが、母と母の産駒の実績から恐らくダートの短距離に適性がありそうなイメージを持ちます。

血統表を見てみると、5代前までにクロスはありません。

牝系はダート重賞を勝っている馬が出ていて、4代母のアピーリングストーリーは関東オークスを勝ったカラフルデイズの祖母にあたり、曽祖母のディアブロズストーリーは兵庫ジュニアグランプリを勝ったデュアリストの祖母になります。

重賞馬の母にスピードのある父の配合で、かなり面白そうな一頭。血統通りの馬体に出ていれば活躍しそうなイメージはあります。

ミッドナイトラヴの23

4月7日生/追分ファーム生産

預託厩舎 松永幹夫厩舎

父はフィレンツェファイアに芝1400mで新馬勝ちしたミッドナイトラヴの配合。ミッドナイトラヴの産駒は未だデビューしていません。

父のフィレンツェファイアの産駒がどこに適性があるかは想像でしかありませんが、恐らくダート短距離かなと思っています。母の実績から、恐らくミッドナイトラヴも短距離向きだと考えますが、芝が良いのかダートが良いのかは馬体を見て判断したいところ。

血統表を見てみるとStorm Catの5×4とNorthern Dancerの5×5、Mr. Prospectorの5×5のクロスを持っています。

牝系を見てみると、4代母のMercalleは仏GⅠカドラン賞を制しています。曽祖母のファビラスラフィンはG I秋華賞を勝っていてGⅡ阪神大賞典を勝ったギュスターヴクライを輩出しています。

字面からは少し未知数な部分が多く評価が難しい一頭ですが、血統自体は悪くないので馬体次第で評価したいところです。

特に気になった馬

栗東入厩予定の牝馬を字面から検討してみましたが、今年の募集はかなり良い馬が多そうだなというのが率直な印象。

中でもゴリたか君が印象的だと思ったのは、レッドルレーヴの23ヴィルトゥースの23の2頭。レッドルレーヴの23は恐らく抽選を通ることすらままならないような気もしますから、馬体も良ければ出資できたらラッキーくらいでチャレンジしても良いかなと思っています。ヴィルトゥースの23は手堅く走ってくれそうな印象があり、こちらも今のところは出資候補の上位にいます。

ここまで4回にわたりカタログ到着までの字面からの検討をしてきましたが、良さそうな馬が多くカタログの到着が楽しみで仕方ありません。

恐らく馬体を見るとここまでの評価を手のひら返しする場合が多くなると思いますが、それも楽しみのひとつとして捉えています。

ここまでご覧になっていただいた方のご参考になるかはわかりませんが、少しでも出資馬選びの一助になれば幸いです。

↓美浦入厩予定募集馬の記事はこちら↓

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