6月28日、ノルマンディーオーナーズクラブのサイトにて22年産4次募集馬について情報更新がありました。前回の記事で検討を先送りしていた外国産馬の2頭についても、今回の追加情報から検討を進めて行きます。
今年の宝塚記念ではブローザホーンも勝って岡田スタッドは今勢いがあると思いますし、昨年の4次募集の外国産馬のノーブルロジャーも活躍しており今回の4次募集も結構注目されているのではないかと思っています。
↓血統面での検討記事はこちら↓
各募集馬についてのゴリたか君の評価は、☆5段階で評価させていただきます。
☆☆☆☆・・・・けっこう良い馬だと思う
☆☆☆・・・・・普通に良い馬だと思う
☆☆・・・・・・やや厳しそう
☆・・・・・・・厳しそう
牡馬
ラストワルツの22
総合評価・・・☆☆☆
2月23日生/タイヘイ牧場生産
一口募集価格 59,000円
預託厩舎 高橋一哉厩舎
血統からの印象では悪くない印象を持ったラストワルツの21。
馬体の写真からは全体的なバランスは良さそうに見えます。トモも力強そうですし胸前の筋肉も多そうに見えます。繋ぎの感じや首の太さ、肩の角度からはダートの短距離〜マイルくらいに適性を感じます。また、肌も薄そうで馬体写真からの印象は悪くありません。
測尺からはかなり大型馬だと思います。
歩様動画からはテンポが良く歩けていて悪い感じはしませんでしたが、かと言って全体的に特別良いという感じもしません。
以上から、全体的に悪い印象は持ちませんが、この募集価格を考えると出資するには決め手に欠ける印象が拭えません。馬自体は普通に良い馬だと思います。
牝馬
ナンヨーユナの22
総合評価・・・☆☆
3月12日生/岡田スタッド生産
一口募集価格 15,000円
預託厩舎 蛯名利弘厩舎
字面からは他の兄姉の成績を考えると結構リスキーな気がしたナンヨーユナの22。
馬体写真を見てみると、バランスも良いしトモもパワフルそうで悪い印象は持ちません。胸前の筋肉量や首の太さ、全体的なシルエットからは芝に適性を感じます。肩の角度や胴伸びからは、中距離が向いてそうだなと思います。
測尺からは気になるところは無く、馬体重の心配が無さそうな点は良いと思います。
歩様動画を見てみると、引き手の方に合わせて歩けていて好印象。歩様はスムーズですし特に気になるところはありませんが、トモが写真から受ける印象よりもパワフルさに欠けるなと感じました。
総合的に見てみると、募集価格も安く馬体も悪くはなさそうで魅力的な部分もありますが、それでも字面から感じるリスクを天秤にかけると出資に踏み切るにはリスクの方が強く感じるところがあります。
モトヒメの22
総合評価・・・☆☆
5月2日生/岡田スタッド生産
一口募集価格 22,000円
預託厩舎 青木孝文厩舎
字面からの評価では、近親にあまり実績の無いファミリーながら全兄ワザモノの成績を踏まえると期待が持てそうな印象を持ったモトヒメの22。
馬体写真からは全体的に悪くはないものの、もう少しトモが大きく見えると見栄えが良いのになと思ってしまいます。力強そうな首周りや繋ぎの感じからは字面通り芝短距離に向きそうなところは好印象ですが、全兄のワザモノの同時期の馬体写真と見比べるとあまり似ていないところが気になります。
測尺からは気になるところは無く、充分な大きさがあるのは良いと思います。
歩様動画を見るとスムーズな歩様だと思いますが、やはりもう少しトモに力強さを感じたいところは馬体写真の印象と同様。
総合的な評価としてはモトヒメの22単体で見た場合はそんなに悪い印象はありませんが、個人的には全兄のワザモノと似ていないところは血統的な裏付けが薄れてしまう観点から割引き材料としています。手頃な募集価格は魅力ですが、やや辛めの評価としました。
トップハットタンゴの22
総合評価・・・☆☆
5月1日生/Scott Pierce(米国)生産
一口募集価格 68,000円
預託厩舎 松下武士厩舎
前回の検討記事では情報不足で血統面の評価ができなかったので、今回改めて見てみます。
父はVolatileに母は北米で1勝しているトップハットタンゴの配合。父Volatileは米GⅠAGヴァンダービルトHを勝っています。トップハットタンゴの産駒ではミッドナイトバチャータが北米で1勝しているようで、母としても悪くはない印象を持ちます。
優秀な牝系で、曾祖母のブレイヴラジは米GⅠBCジュベナイルフィリーズを制しており、孫には重賞馬を多数輩出しています。トップハットタンゴの22の叔父にあたるファストブリッドは米G2トゥルーノースHを勝っていて活力も十分なファミリーに属しています。
血統表を見てみると、Unbridled’s Songの3×3とMr. Prospectorの5×5のクロスが入っています。Unbridled’s Songはサンデーサイレンス系との相性が良いイメージがありますが、Unbridled’s Songの濃いクロスがどうでるかが興味深い配合ではあります。
以上から、血統面での評価は結構良さそうな印象を持ちます。
馬体面を見てみますと、募集写真からは全体的にパワフルそうでかつバランスも良い好馬体に見えます。肌も薄そうなところも良いと思います。脚が相対的に短かく見えるので短距離に適性があるように想像します。全体的に筋肉質な感じがしますが芝でもダートでも走りそうな感じがします。
歩様動画は結構何度も見返しましたが、正面から見たときの足さばきに違和感をどうしても感じてしまいます。撮影時の角度かなとも思いますがここはかなり気になりました。横からの歩様では、キビキビと歩いているところは悪くないですが、後脚の踏み込みが浅く感じます。ただ、米トレーニングセール時の走りをみるとかなり良くみえるので評価に困るところはあります。
測尺は特に気になるところはありません。
総合的な評価は歩様が良くみえなかった分辛めの評価としましたがかなり悩みました。ただ、ファーストインプレッション重視派のゴリたか君としては、自分の感覚を信じて星2つの評価。歩様に感じた違和感が節穴なのか気になるので、出資はしませんが活躍が気になる一頭ではあります。
トワーリングオーウェンの22
総合評価・・・☆☆☆
3月6日生/W. S. Farish(米国)生産
一口募集価格 66,000円
預託厩舎 中村直也厩舎
前回の検討記事では情報不足で血統面の評価ができなかったので、今回改めて見てみます。
父はTiz the Lawに母は北米で5勝した実績を持つトワーリングオーウェンの配合。トワーリングオーウェンの22が母の初仔になります。牝系を見てみると、近親に重賞馬こそ出ていないものの叔父のラントゥデイライトが6勝している等そこそこ活力はありそうな印象を持ちます。
血統表を見ると、5代前までにクロスはありません。海外競馬に疎いゴリたか君には馴染みのない種牡馬が並んでいますが、いかにも北米的な系統が並んでいる印象を持ちますのでいかにもスピードがありそうな気がします。
血統面では、正直良くわからないというのが本音ですが決して悪い印象は持っていません。
馬体面では、募集写真からはパワフルそうな馬体でかつバランスも良い好馬体に見えます。トモの大きさも十分にあるように見えますし、立派なお腹まわりでダイワメジャー産駒のようなシルエットに見えます。肩の角度や胴伸びからは短距離~マイルくらいに適性を感じます。筋肉量が多めに見えますが、重くるしい感じもないので芝でもダートでも走れそうな気がします。
測尺も気になるところはありません。
歩様動画を見ても悪い印象はありませんが、短距離で走るのであればもう少し前進気勢があるとより良いなとは思うところ。全体的に特別良いとは思いませんが、スムーズに歩けていると思いますし立派なお腹がいかにも健康そうなのは良いところだと感じています。
米トレーニングセール時の走りをみるとメチャクチャ良く見えますが、参考程度にとどめておきます。
全体的な評価としては、普通に良い馬だなというのが率直な印象。ただ、募集価格を考えると血統的に決め手に欠けるところと歩様にビビっとくるものが無かったので、出資には至らないのが正直な感想です。
総括
個人的にもかなり注目していた22年産4次募集ですが、一通り検討してみた結果では出資に至るまでの馬がいなかったというところが正直なところです。
ただ、採算性を気にしなければラストワルツの22とトワーリングオーウェンの22はそこそこ走るのではないかと考えています。
これでノルマンディーオーナーズクラブの22年産の出資検討はおそらく終了になると思いますが、今年は2次募集馬で2頭出資することになりましたので、まずはその2頭の成長を見守りたいです。
今回の記事がご覧になった方のご参考になるかは分かりませんが、記事を読んでいただきありがとうございました。